WOWOW録画の放置中映画が現在5本ほどあるんですが、そのうちの1本「星を追う子ども」を見たので感想でも。
映画公開からそろそろ2年ぐらい経つので今更な感じではありますが。
新海誠の映画というと、これまでは登場人物の心の動きに重きを置いたストーリー構成が特徴だったと思うんですが、今作は完全に冒険活劇ですね。
もっと言うとジブリっぽい。これは監督の意図するところでもあったようですが、概ねナウシカとラピュタともののけを併せたような世界観でした。
もちろん映像は新海誠なんで、逆光と雲、鉄道、背景の美しさなんかはこれまで通りでしたが。
ストーリーも最近のアニメにありがちな難解路線じゃなくて、至ってシンプルでした。
ただし行動の目的がはっきりしているサブ主人公、森崎はともかく、主人公明日菜は最後の方まで自分自身の目的がぼんやりしていたので、明日菜中心でストーリーを追っていると旅の目的がよく判らなくなって来ます。この辺だけ何とかならんかったもんでしょうか。
とは言え、新海誠作品のなかじゃ異色ではありますが、長編アニメーションとして地味ながらもよく出来た映画だと思いました。
あと中の人たちが芸人とかアイドルとかプロモーション重視の人選じゃなくてちゃんとした声優なので、下手くそな芝居で気分を害することがなかったのがいいですね。やっぱりモチはモチ屋ってことですよ。
