ポピュラーミュージックのシーンにおいて、機械やコンピューターによる自動演奏がかなりの割合が占めるようになって早幾歳。
しかし自動演奏化が進行する中で、人力演奏の地位を明け渡すことのなかったほぼ唯一の楽器がありました。
それはギター。
特にエレクトリックギター。
何故か。
目立つ楽器だから。
管楽器や弦楽器と違い、同一の楽器が多数で合奏することがなく、目立ちやすい。
しかもソロ演奏パートが盛り込まれる確率がかなり高く、さらに目立ちやすい。
ついでに音程が不安定で、音の揺らぎやうねりが発生しやすい上に、演奏方法で音の出方がかなり変わる。
リアルタイムで音が変化していく楽器故に、自動演奏化すると無機質さが際立ち、逆に悪目立ちしてしまうのです。
また、機械演奏のみの合奏はどうしても無機質になりがちですが、
その中で少しでも人力演奏のパートが入ると、無機質さが大分緩和されます。
機械演奏ばかりのぺらっぺらな低予算手抜きアルバムにおいてもギターだけはほぼ人力演奏という不動の地位を確保し続けたのでした。
まだつづく。